HTML応用編
スタイル
Webページの見栄え(フォント,サイズ,色,文字や図形の配置,・・・)の設定は,昔はHTMLタグに直接,記述していました.
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このように埋め込んでしまうと,その文書を使い回そうとする際に不便です.例えば,PCなら大きな画面を想定してレイアウトに凝ることができますが,スマートフォンを想定した場合はデザインをシンプル,かつ文字も小さめにする必要があるでしょう.そのため,上記のように(見栄えに関する情報がHTMLに)埋め込まれてしまうと使い回しが困難になります.
そこで,見栄えを指定するためのルールが定められました.これがCSS(Cascading Style Sheets)です.
文書の構造のみをHTMLに記述して,用途別にCSSを準備して適用することで,いろいろなデバイスで最適に表示することができます.(例えばPCならPC用のCSSを,スマートフォンならそれ専用のCSSを適用する)
カスケーディング
例えば,下図のようにbody
要素に「color: green
」というスタイルを適用すると,その文書全体の文字が緑色に変わります.
さらに,<body>
の子要素である<p>
に「font-style: italic
」というスタイルを適用すると,その下にある文字が全てイタリック体になります.
このように,スタイルを適用した要素だけでなく,その子要素全体に適用されるのがカスケーディングです.
style要素でのCSS記述
style
要素の中に,見た目に関するルールを記述するには
セレクタ {
プロパティ名: 値;
}
という書き方を使います.セレクタには「どの要素にスタイルを適用するか」を指定し,プロパティとその値は「:
」(コロン)で区切って記述します.
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- 実行例
なお,HTMLファイルの<style>
タグに直接,記述しなくても,7行目から13行目を
7 |
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などと書き換えて,ファイルstyle.css
の内部にスタイルをまとめて記述しても構いません.というか,むしろその方がHTMLとCSSを完全に分離できます.
主なセレクタ
以下,代表的なセレクタの記述法を例示します.
全称セレクタ 「*
」
文書中のすべての要素に適用できます.
* {
font-size: 12px;
}
タイプセレクタ 「要素名
」
同じ種類のタグにスタイルを適用できます.
h1 {
font-style: italic;
}
IDセレクタ 「#id
」
文書中の特定の要素にのみスタイルを適用できます.id
属性はすべての要素に対して指定できますが,文書中で一意でなければなりません.
#score {
color: green;
}
・・・
<p>得点:<span id="score">60</span>点</p>
上記のように書いた場合,「60」のみ,緑色になります.
クラスセレクタ 「.クラス名
」
文書中のいくつかの要素にスタイルを適用したい場合に使います.class
属性は,HTML内の任意の要素に対して指定でき,重複して使用して構いません(ここがid
属性との違いです).
.redtitle {
color: red;
}
・・・
<h1 class="redtitle">HTMLの基礎</h1>
<h1>Cascading Style Sheets</h1>
<h1 class="redtitle">JavaScriptの基礎</h1>
上記のように書いた場合,1番目と3番目のh1
要素が赤色になります.