ある程度モジュールが出来上がってきたら,モジュールが提供する機能をテストすることが重要です.主な目的は,バグを検出して修正することです.モジュールを作成した本人が担当すべきテストであり,技法としてはホワイトボックス法などが使われます. !! 準備するもの テスト用メインプログラム * 提供する機能を使う * うまく機能するかを,プログラム,または人が判断する テストすべきモジュール 下位モジュール * テスト済みの下位モジュール * あるいはその代わりとなる代替インタフェースモジュール !! テストできること * 提供機能の不具合 * インタフェースの自然さ !!! ホワイトボックス法とブラックボックス法 動作チェックのために必要な値を含めたデータのことを「テストデータ」と呼びます.このテストデータを,実際にプログラムをコーディングする「エンジニア側の視点」から作ることを「ホワイトボックス法」,モニュールやシステムを使う「ユーザ側の視点」から作ることを「ブラックボックス法」と呼びます. !! ホワイトボックス法 プログラムの処理手順や処理内容といった'''内部構造を意識'''して,バグが発見できるようにテストデータを作り込みます.ソースプログラム中の文,分岐,条件などを網羅的に実行してバグを見つけます. ||テスト|内容 ||ステートメントカバレッジ(命令網羅)| ソースコードの全命令・文のうち,1回でも実行されたステートメントの割合 ||ブランチカバレッジ(分岐網羅)| ソースコードの全分岐のうち,1回でも実行された分岐の割合 ||コンディションカバレッジ(条件網羅)|ソースコードの分岐に設定されている1つ1つの条件が成立・不成立の両方が実行されたの割合 !! ブラックボックス法(参考) プログラムの内部構造をあまり意識せず,「このデータを処理したら,結果としてAという値が返ってこなければならない」といった要件をクリアできるかどうか,を検証するようなテストデータを作るやり方をいいます.モジュールを統合した以降のテストに使われる技法です.